こんにちは、心の学校キャンパススタッフ佐藤です。本日もお越しくださり、ありがとうございます。
人生には、ふと立ち止まりたくなる瞬間があります。それは、誰かを失ったとき。仕事に迷いを感じたとき。心が何かに覆われて、前が見えなくなるとき。
今回ご紹介するのは、静岡で仏壇店を営む30代の男性の体験談です。「死」と向き合い続けてきた彼が、ある“気づき”によって、「生」の喜びを取り戻し、仕事に誇りを持つまでの変化を、どうぞご覧ください。
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静岡で仏壇店を営む30代の男性。日々、亡くなった方々と向き合う仕事をしているうちに、自然と「死」ばかりに目が向くようになっていました。
そんな中、13年連れ添った最愛の奥様が突然この世を去り、彼の心は完全に沈んでしまいます。
「この仕事をしているから、余計に死に引っ張られるのかもしれない」そう思った彼は、仏壇店を辞めようと考えるようになっていました。
そんなある日、知人の紹介で本当の自分に出会うためのカウンセリングを受けることになります。初めは半信半疑だった彼。
しかし、カウンセリング中にある瞬間が訪れました。「ワッ、これだ!これが本当の僕なんだ!」そう気づいた瞬間、涙が溢れて止まらなくなりました。
父が亡くなった時も、妻が亡くなった時も、涙をこらえていた彼。なのにこの時は、無性に泣けて泣けて、ワンワンと泣いてしまったといいます。
心の奥底から何かがあふれ出すような、そんな涙でした。それから彼の人生は一変します。
傾きかけていた仏壇店の仕事にも、再び命が吹き込まれました。
「今は、下請けの職人さんの仕事を取ってこられると、それが無茶無茶うれしくて…。帰り道にトラックを運転しながら、職人さんたちの喜ぶ顔を想像しているだけで、泣けてくるんです。」
お客様からも心からの「ありがとう」が届くように。ある日、古い仏壇をリサイクルして届けた際、70代のお客様がトイレでオイオイと泣き出す場面もあったそうです。
「こんないい仕事ないなあって思います。それを辞めようとしていたなんて……。」彼は気づいたのです。自分の仕事は「死」を扱うものではなく、「命」の輝きと「感謝」「愛」を伝える尊い仕事だったのだと。
死と生に線を引き、「死=悪いこと、生=良いこと」と思い込んでいた彼は本当の自分を自覚することによって、それがただの思い込みだったことに気づきます。
この変化は、自分の中から出てこないと、とても不可能なことです。そう思おうと思ってやるのではこうはいきません。結論は、既に自分の中にあります。それは、本当の自分を自覚したときに明らかになってくるのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
心の学校キャンパス・スタッフ佐藤