※YSカウンセリングセンター監修
こんにちは。
心の学校オウンドメディア編集部です。
不登校の問題は、多くの親が直面する悩みの一つです。
特に朝起きない、学校に行きたくないといった状況は、親として何ができるのか分からず、心配や不安が募るばかりですよね。
でもきっと、当の本人はもっと不安やストレスでいっぱいなのかもしれません。
そんな時こそ、まずは大人の私たちが落ち着いて冷静に対処しましょう。
不登校の背景には、現代の社会問題や家庭環境が大きく影響していることを理解する必要もあります。
この記事で、お子さんと一緒に、親として何ができるかをみていきましょう。
目次
不登校の原因
子どもが学校に行きたがらない理由は、非常に多岐にわたっています。
子ども一人ひとりの状況や性格、環境によっても異なります。
もちろん兄弟によっても違いますよね。
主に以下のような要因が考えられます。
複数の要因が絡み合っている場合もありますし、相乗効果として現れている場合も多いので、一つだけに固執することなく、全体的に見直していきましょう。
1. いじめや人間関係のトラブル
いじめは、不登校の大きな原因の一つです。
身体的・精神的な暴力、無視、仲間外れなどのいじめに遭い、友人関係やクラス内で居場所がなくなり孤立したりすると、学校に行くことに対して強い恐怖感や不安を感じます。
2. 学業のプレッシャー
学校の勉強に関するストレスやプレッシャーも不登校の要因となります。
授業の進みが早く、理解できないことに焦りを感じたり、成績が思うように上がらなかったり、高い期待やテストの結果に対する不安などで、学校に行くこと自体が苦手になってしまうことがあります。
3. 家庭環境
家庭環境も子どもの不登校に影響を与えることがあります。
親の不仲やトラブルが原因で、子どもが心の安定を失ってしまうからです。
夫婦の仲が悪いと、子どもはどちらの味方になるべきかで葛藤し、精神的なストレスが増します。
お父さんの味方になったらお母さんの敵になる、お母さんの味方になったらお父さんの敵になるというジレンマが生じます。
心の深い部分で前にも後ろにも進めないという心理状態は、子どもには大きなストレスとなります。
また、家庭内で親の過度な期待、家計の問題など、親の不安定な精神状態が子どもに影響を与え、学校に行きたくないと感じることがあります。
4. 心身の健康問題
心身の不調も不登校の要因となることがあります。
身体的な健康問題だけでなく、精神的な問題や発達障害などが背景にある場合もあります。
■身体的な問題・・・疲れ、病気、睡眠不足など
■メンタルヘルスの問題・・・不安障害、うつ病、適応障害などの精神的な問題など
■発達障害や学習障害・・・ADHDやASD、LDなど、発達障害が影響して学校環境に適応できないなど
5. 学校環境の問題
学校そのものが不登校の要因となることもあります。
授業内容や学校の雰囲気が子どもに合わない場合、教師との信頼関係が築けていない場合など、学校に行きたくないと感じることがあります。
6. 過度な期待やプレッシャー
学校、社会からの期待が高すぎると、その期待に応えられないと感じ、ストレスやプレッシャーとなり、不安定な気持ちに陥ります。
特に優等生としての役割を期待されている子どもは、プレッシャーを感じやすいです。
また、表面的に仲の良い家庭に見えていても、親の子どもへの過度の期待から子供が不登校になるケースもあります。
親の願いを子どもは無意識に叶えようとしますが、期待に応えられなかった場合、自信を失い、やる気がなくなって勉強が嫌いになってしまうことがあります。
さらに、完璧主義な故に、自分自身に完璧を求め、失敗が許せない性格が原因となることもあります。
7. 生活リズムの乱れ(食生活や睡眠不足)
夜更かしやゲーム、スマートフォンの過剰使用などにより、生活リズムが乱れた結果、朝起きれなくなり、学校に行けなくなることがあります。
しかしこれは、表面的な要因で、他の深い心理的な要因が隠れている場合もあります。
8. 思春期の心理的変化
思春期には自己認識や対人関係に関してさまざまな葛藤が生じます。その影響で学校生活に不安や不満を感じることがあります。
例えば、思春期特有の自意識過剰や、他人の視線を気にしすぎることで学校に行きづらくなるなどです。
また、アイデンティティー(自分軸)の模索や探求として、なぜ学校に行かなければならないのか、何のために学校の勉強を学ぶのか、さらには、自分の存在意義や、将来に関する不安が強まる時期であり、それが不登校に繋がることもあります。
このように、子どもそれぞれの個別の背景や要因が複雑に絡み合っていることが多いです。
親や周囲がその要因を理解し、丁寧にサポートすることが、解決の糸口となります。
子どもが何を感じ、何に困っているのかを探るためには、話を聞く姿勢が最も大切です。
次に、どうやって親として接したらいいのかをみていきましょう。
子どもへの具体的な8つのアプローチ
親がどのように話を聞くかは、非常に重要なポイントです。
この状況では、子どもは多くの不安や葛藤を抱えている可能性があります。
親としてのその対応が、子どもの気持ちに大きな影響を与えます。
以下に、親が子どもと話す際の具体的なアプローチや、心がけるポイントをご紹介します。
1. まずは落ち着くこと
親として不安や焦り、心配が先立つのは当然です。
でも、子どもと話すときは、まず親自身が落ち着いて、冷静に対応することが大切です。感情的になると、子どもが話しにくくなったり、防衛的になったりする可能性があります。
2. 安心できる環境を作る
家庭内の雰囲気を改善し、子どもが安心して過ごせる環境を作ることが大切です。
まず親が互いに尊重し合い、協力する姿を見せることで、子どもは家庭に安心感を持つことができます。
子どもが話す場所は、家の中や、子どもが好きな場所で行うのがおすすめです。
話すタイミングも重要です。
子どもがリラックスしているときや、少し元気がある時が適しています。
3. 聞く姿勢を大切にする
子どもの話を聞くときは、何よりも「聞く姿勢」が大事です。
批判しない・・・子どもを批判したり、すぐに解決策を言ったりしない
共感を示す・・・「そうだったんだ」「つらかったね」など、子どもの気持ちに寄り添う言葉を使う
途中で遮らない・・・途中で口を挟まず、子どもが言いたいことを最後まで聞く
4. 無理に答えを引き出そうとしない
子どもが、自分の気持ちをうまく言葉にできないことはよくあります。
このとき、無理に「なぜ学校に行けないのか」「何が嫌なのか」と問い詰めると、かえってプレッシャーを与えます。
本人が話したいと思うことを、本人のペースで話せるようにしてあげましょう。
5. 子どもの気持ちを尊重する
子どもが感じていることや思っていることを否定せず、受け入れることが大切です。
親から見たら小さなことでも、子どもにとっては大きな問題なのです。
6. 具体的なサポートを提案する
子どもが少し話をしてくれた場合、その内容に基づいて具体的なサポートを提案します。
例えば、「学校に行かないで家で過ごしてもいいよ」「一緒に先生に相談してみる?」など、子どもが安心できるような選択肢を提示します。
7.時間をかけることを覚悟する
不登校の問題は一朝一夕で解決できるものではありません。
親としては、時間をかけて子どもの気持ちを理解し、支えていく覚悟が必要です。
焦らず、子どものペースに合わせて対応していくことが大切です。
8. 外部のサポートを活用する
必要に応じて、先生や、学校のカウンセラー、医療機関などの専門家の支援を受けることも考慮してみてください。
親だけで解決しようとせず、外部の力を活用することで、最善のサポートが提供できる場合があります。
専門家は、家庭だけでは気づけない視点からサポートを提供してくれます。
以上のことから、親としてできる最も大切なことは、子どもの気持ちを理解し、サポートすることです。
何が問題かを見つけ出そうとするよりも、まずは子どもに共感し、耳を傾けることが重要です。
意識を向けるのは、問題ではありません。
意識を向けるのは、子どもです。そして、自分自身です。
まとめ
不登校の問題は、多くの要因が絡み合っている複雑な問題です。
しかし、子どもの気持ちに寄り添い、安心感を与え、家庭内で良好な関係を築くことで、学校生活への適応を助けることができます。
親としてのサポートが、子どもの心の安定と成長にとって非常に重要です。
親がまずすべきことは、子どもの気持ちを理解し、信頼関係を築くことです。
同時に、子どもの不登校を通じて、親自身の問題として夫婦関係、親の心のあり方を見つめ直しましょう。
不登校は親の責任という意味ではないですよ。
問題が起きた時の向き合う姿勢のことです。
親の行動や態度は、子どもにとっての模範です。
親が困難な状況に冷静に対応し、問題に向き合っている姿を見せることで、子供は「困難な状況でも落ち着いて対応すればいいんだ」という学びを得ます。
親がしっかりと自己管理し、ポジティブな姿勢を持っていると、子供も自然とその姿勢を模倣し、内面的に強くなります。
そうして、安心感を提供することで、子どもは再び学校に通う意欲を取り戻すことができるでしょう。
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