こんにちは、心の学校キャンパススタッフの川村力雄です。
今回は、佐藤康行メソッドに取り組まれ、ご自分の本当の気持ちに気づかれた賀山郁恵さんの体験をご紹介させていただきます。
賀山さんは、長い間、お母様との関係に悩んでこられました。「母に愛されなかった」と感じ、
心のどこかで母親を遠ざけてしまっていた。
その思いはやがて、「そんな私は母を愛せない」「私は冷たい人間だ」という自己否定へと
つながっていったのです。
周囲からは「優しい人」と見られても、「これは仮の姿。本当の私は違う」と思い込んでいたそうです。
人との関わりにも自信が持てず、自分の価値を感じられないまま過ごす日々。それでも結婚・出産を経て、頭では「母にも事情があったのかもしれない」と理解できるようになりました。
母の日や誕生日にプレゼントを贈るなど、表面的には親孝行もしていた…けれど、心の奥のしこりはどうしても拭い去れなかったといいます。
そんな中で出会ったのが、佐藤康行メソッドでした。その中で向き合うことになったのは、やはり「母との関係」、そして「自分自身の心の深い部分」でした。
覚悟を持って佐藤康行メソッドに取り組まれたことで、初めて、賀山さんは、「本当の自分」に
出会います。
すると、「母は本当は私を愛してくれていたのかもしれない」「私も、本当は母のことが大好きだった」そんな想いが、自分の中から湧き上がってきたそうです。
「私は冷たい人間じゃなかった」「私の中には、確かに愛があった」そう感じたとき、初めて心の底から安心できたと語ってくださいました。
やがて、認知症を患い賀山さんのことすら忘れてしまったお母様に、「ありがとう」と伝えたときのこと。
お母様は一言、「ありがとう」と返してくれたその一言が、言葉では言い尽くせないほどの
宝物になったのです。
もし、あのとき「本当の自分」と出会っていなければ…今もなお、「母を愛せない私は冷たい人間だ」という思い込みの中で生きていたかもしれない。
「本当の自分」と出会ったことで、賀山さんは「本当の優しさ」とは何かに気づきました。それは、自分を許すことでもあり、自分の中にある傲慢さや偏った価値観と向き合うことでもありました。
そして、ご両親、ご家族、ご先祖様、周囲の方々の愛の深さに、はじめて触れた瞬間でもありました。
この体験は、私たちに一つの問いを投げかけてくれます。「自分を責めている、その奥には何があるのか?」「今まで正しいと思っていた思い込みの中に、見えなくなっていた愛があったのではないか?」
誰もが、どこかで「わかってほしい」「愛されたい」と思いながら生きています。けれど、思いが伝わらず、傷ついた記憶だけが残ってしまうこともあります。
それがやがて、自分を否定したり、誰かを責めたりする気持ちにつながっていくのかもしれません。けれど…その奥には、もしかしたら「愛」が隠れているのかもしれない。
それに気づくカギは、自分の本質と静かに向き合うことなのだと、賀山さんの体験は教えてくれます。今、もし自分を責めてしまっている方がいたら…その奥にある「本当のあなた」に、ぜひ出会ってみてください。
そこにはきっと、まだ見ぬ愛が眠っています。
最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。またこの場所であなたとお会いできましたら、嬉しく思います。