こんにちは。心の学校キャンパス スタッフの久後八重子です。
心の学校創始者の佐藤康行先生は、現実に法を犯した受刑者の前で4度講演をされたことがあります。
今回は、佐藤先生が刑務所で講演をした後に、受刑者から頂いた感想のお手紙をご紹介しましょう。
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行事予定表を見た時、講演となっていたので「あーあ、またどこかの坊さんか偉い先生の話なんだろうなぁ、つまらないなぁ」と思い、気が滅入りました。
さらに悪いことにその感想文を書くように言われ、文章を書くのが苦手な私はそれが嫌で公演当日、仮病を使って欠席しようかと考えたほどでした。
(中略)
以前テレビでステーキ店を精力的に経営する社長として紹介されていたのを見ていたので、なんとなく親近感を覚え、講演が始まる前の緊張感や、プレッシャーがまるで嘘のようにスッーと消え、リラックスでき、次はどんな話が出るのかと楽しみにさえなってきて、どんどん引き込まれていきました。
(中略)
特に佐藤先生の話で印象に残ったことがあります。「親と子の関係がうまく運べば、人生すべて円満。親子の関係は人の世の原点」この言葉に私の胸は痛みました。
というのも、今回で3回目の受刑生活となりますが、犯罪の道に走るようになってからというもの、田舎の母には何の連絡も入れず、ただ自分自身の欲望のなすが儘に生活し、今では生きているものやら、死んでいるものやら、それすら定かではありません。
我ながらなんと情けないことか。いえ、今まで何度か電話をしよう。家に帰ろうと思い、途中まで行ったことはあります。が、そこで足が止まってしまうのです。
怖いというか、恥ずかしいというか、勇気が湧いてこないのです。でも先生の話を聞いてちょっぴり勇気がつきました。
まだまだ先の話ですが、ここを出所したら今度こそきっと母親のもとへ顔を出そうと思います。会ってくれないかもしれません。それでも構いません。
とにかく一度、生まれ育った故郷に帰り、一からやり直してみようと思います。急にこんな気持ちになり、私自身、変な気分です。ですが、これも佐藤先生のお陰です。本当にありがとうございます。
最後になりますが、お忙しい中、我々人生の脱落者の為に貴重な時間を割いてくださり、本当にご苦労様でした。
私は佐藤先生の言わんとしていることをよく理解し、実践し、今まで迷惑をかけてきた分、今度は少しでも人様の為になるよう生きていこうと心に誓いました。たった一度の人生だから。
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いかがでしたでしょうか。最後に、以下は、佐藤康行先生のお言葉です。
この手紙自体も素晴らしいものでしたが、ある方からは、この手紙を読んで感動したことがきっかけとなり生き方を大きく変えた、というメッセージもいただきました。
つまり、刑務所に入っている人が、刑務所にいながらにして、人を救ったことになるのです。私は、そういう人を見てきたので人を差別して考えることは全くありません。その人の「輝ける本当の自分」にフォーカスしています。
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本日も、最後までお読みいただきましてありがとうございました。
心の学校キャンパス・スタッフ 久後八重子