こんにちは。心の学校スタッフの中里昌克です。世界のあちこちで、戦争や紛争が今も続いています。
ウクライナとロシアの衝突は長期化し、終戦の見通しが立たないまま、多くの命が失われています。
中東では、イスラエルとパレスチナの間で報復の連鎖が止まらず、民間人を含む犠牲者が増え続けています。
アフリカでもスーダンやエチオピアなど、複数の地域で武力衝突や民族間の対立が続いています。
「なぜ人類は、これほどの知恵や技術を持ちながら、争いをやめられないのだろうか」と、私も考えさせられます。
そんな中、佐藤康行先生の著作『世界から戦争を消し去る方法』を読んでいて、ある武道家の言葉に心を打たれましたので、ご紹介したいと思います。
それは、争いを終わらせるための“根本的なアプローチ”とも言えるものです。
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敵を味方にする方法
強さを極めた合気道の達人で、塩田剛三という方をご存知でしょうか?
体重50キロにも満たない小柄な体格にもかかわらず、ボディーガードをするような大男を軽々と投げ飛ばしたといいます。ある日、塩田氏は、弟子の一人に「先生、合気道の技で、一番強い技は何ですか?」と聞かれて、こう答えたそうです。
「それは、自分を殺しに来た相手と友達になることだ」と。塩田剛三氏は数々の名言を残していますが、ここにいくつかご紹介します。
「人が人を倒すための武術が必要な時代は終わった。そういう人間は、自分が最後でいい」
「勝つとか負けるとかは、実にくだらないこと」
「己を〝無〟にして、相手と一体となる」
「なぜ、人間は壁を作ることが多いと思うか? 怖いからだ」
こういった言葉に、私の伝えている「真我」と相通ずるものを感じます。一番強い人間は、人と仲良くなり、壁がない人間です。あなたが「私の友達は、あの人とあの人とあの人……」と限定する必要はありません。
「私の友達は全世界の人。地球上にいる人は、すべて愛する人。地球が私の故郷だ」と言ったとしても、誰も怒らないはずです。出会う人、すべての人に、最初から友達だと思って接すれば、誰も嫌な思いをしないでしょう?
みんな味方にしたら襲って来ないので、危険はなくなります。危険があるというのは、実は自分の中にそういう心があるから、その心が引き寄せるのです。一番良いのは、全部を味方につけることです。ウイルスですら、敵にもなるし味方にもなるのです。
私たちは敵と味方を分ける性質を持っています。自分のその時の状況によって敵になったり、味方になったります。例えば戦国の世で言うなら、豊臣軍と徳川軍は敵と味方でしょう。しかし、時代が変わっていったら、みんな日本人というひとつの味方になります。今の自分が置かれている環境や都合によって、敵か味方に分かれるわけです。
ですから、最初から味方と受け止めていいわけです。最初から味方でいくと協力者になるわけです。簡単に言えば、味方にするチャンネルなのか、敵とするチャンネルなのかということです。それが一瞬でできます。
戦時中に、もし全部味方のチャンネルに変えたら、もう戦争はしなくなります。
味方なのですから、味方をやっつける気にはとてもなれません。チャンネルには「味方にする」か「敵にする」か、「波長を合わせない」かの三つがあります。一番役に立ち、力になるのは、味方にすることでしょう.
例えば、敵が十人以上いるとします。その敵が百人になり、千人になり、一万人になったとします。そうしたら、大変なことになってしまうでしょう。
しかし、敵がまだ十人の時に、その親分と握手して仲直りしたらどうでしょうか?そしてさらに仲良くなって味方になれば、逆に十人が千人、一万人になったほうが良い。味方が増えるだけだから、増えれば増えるほどいいわけです。敵だと、増えたら困るわけなのです。
だから、人を愛せる人が一番強いと思ってください。なぜなら、敵がどんどん味方になっていくのですから、強いではありませんか?
このまま仕事にも、教育にも、医療にも活かせます。あらゆるものに活かせます。そのためにはあなたの中にある本当の自分を引き出し、本当の自分と出会うことです。本当の自分と出会ったら、最高に感動しますよ。
もし、北朝鮮に拉致されている人が、その親や兄弟に何十年ぶりに会ったとしたら、抱き合って感動して泣くはずです。その家族よりもっと近い人、つまり本当の自分と出会うことがもっとうれしいのです。
~(P34~38より引用)~
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この言葉は、単なる人間関係のコツにとどまりません。
国と国、民族と民族の間にも、同じ原理が働くはずです。敵と味方を分ける「心の壁」がある限り、対立は続きますが、その壁を取り払う意識が広がれば、争いは根本から変わるでしょう。
世界が平和に向かう第一歩は、遠い場所の出来事ではなく、私たちの心の中から始まります。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
心の学校キャンパス・スタッフ 中里昌克