こんにちは。心の学校スタッフの中里昌克です。
今回も引き続き、佐藤康行先生の著作『世界から戦争を消し去る方法』の中から、私自身の心に深く残った一節をご紹介します。
私たちは日々、世界のあちこちで起こる争いや分断のニュースに触れています。とくに近年は、国や民族、文化の違いが強調され、「違い」が対立の理由として扱われがちです。
一方で、日本という国もまた、世界の中で特定のイメージとして語られることが少なくありません。私たち日本人が本来持っている心のあり方、人との向き合い方、生き方の美しさ。そうしたものは、数値や製品では測れません。
しかし、だからこそ今の時代に必要とされているのではないでしょうか。今回ご紹介する一節は、まさにその点に光を当ててくれるものだと感じました。
今回は、佐藤学長が「日本人の本質」と「意識の進化」について語られている一節をご紹介します。
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私はかつて、真我を広めるために世界中を旅行したことがありました。旅をしつつ、行く先々で「日本をどう思うか?」と、日本の印象を聞いて回りました。返ってくる答えは、大体同じでした。
「トヨタやソニーは素晴しいと思う」と。日本人ではなく、日本の工業製品を褒めるのです。それを聞くと、私はなんとも複雑な気持ちになりました。
日本人とは、カメラや自動車を作るロボットとしか認識されていないのか。それは極端だとしても、外国人には日本人の顔が見えていないのは明らかでした。
いつか、日本人そのものの素晴しさを世界が知る日が来てほしい。
それは日本人の 意識レベルが向上する日であり、ひいては人類全体の意識レベルが向上する日であると考えていました。東日本大震災は、図らずもそのきっかけを日本にもたらすことになったのです。
東北人は日本人の最もよいエキスの部分を持っている人々、と言えるのではないかと思います。忍耐力や勤勉さ、そして義理堅さなど、まさに日本人の本質的な部分を色濃く残している人たちです。
この人たちが震災の被害を受けたことは、ある意味、象徴的です。
朴とつで素朴な人たちが、外部から不可抗力の被害に遭うことで、その本質を露わにしたのです。そこで明らかになった人間性こそは、意識を中心とした新時代を迎える世界にとって必要であると言えるでしょう。
~(P55~57より引用)~
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東日本大震災の際、世界が驚きと尊敬の眼差しで見つめたのは、混乱の中でも秩序を失わず、互いを思いやり、黙々と助け合う人々の姿でした。
佐藤先生がおっしゃる「意識レベルの向上」とは、外側の成功や評価ではなく、自分の内側にある、愛そのものの自分、本当の自分に目覚めていくこと…。そうした心の在り方こそが、日本人はもちろん、同時に人類共通の可能性なのだと思います。
その第一歩は、私たち自身の心に目を向けることから始まるのだと、この一節は教えてくれているように感じます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。





