うつ病が薬で完治できない理由とは?

※監修:YSこころのクリニック

こんにちは、心の学校オウンドメディア編集部です。
今回は、うつ病が薬で完治できない理由についてお話いたします。

この記事を読んでいるあなたは、おそらくご自身がうつ病(もしくは似たような症状)などで悩んでいる、またはご家族や親しい人にうつ病の症状が見られ、どうしたらいいのか分からないとお悩みになられている方ではないでしょうか?

もしくは、もしかしたらすでに心療内科や精神科などに通われていて、治療をしている方かもしれません。

うつ病は心の病

うつ病は「心の病」です。

心の病=「心の病気」なのだから、精神科などの病院を受診する、そこで必要な薬を処方してもらって症状を改善させていく…そう考えるのが普通ですよね。

実際に、体調を悪くして風邪をひいたり、怪我をした時などは内科や外科などで薬を処方してもらい病気や体の傷を治すと思います。

しかし、心の傷は同じように薬を処方してもらっただけでは本当の意味で心の病を治すことはできません。

多くの精神科では、患者さんの症状や訴えを聞いたうえで、アメリカの精神医学会が定めた診断基準に従って病気を診断しています。いずれにしても、精神科を受診すれば、うつ、適応障害、不安障害など、何らかの病名がつき、薬が処方されます。

それでもよくならなければ、患者さんのさらなる症状の訴えに伴って、薬が追加されます。

つまり、精神科を受診して違う症状を1つ相談すれば、それだけ処方される薬が増えてしまうことになるのです。

心の病と言われているものは、細かく分類すると300種類以上あると言われています。

そして、精神科を受診して患者さんの症状に当てはまる病名がつけば、それに合った薬が処方されるだけなのです。

医師は対症療法の専門家

医師はもともと、症状を抑えたり治したりする「対症療法」の専門家です。多くのお医者様は「病気は薬で治すもの」と考えている方が実際多いと思います。

病気の原因を考え、根本から治すという発想自体を持っている医師の方はあまり多くはないのではないでしょうか。

もちろん、薬で症状を抑えることはできます。

例えば「眠れない」と訴える患者さんに睡眠薬を処方すれば、眠れるようになるでしょう。しかしそれは治療ではなく、あくまでも「手助け」です。

一時的に症状がおさまっても、根本治療にはなっていません。

それどころか、薬で症状を抑えることによって、本当の問題にはフタをしたまま、一生病気と付き合っていかなければならなくなる可能性もあります。

では、その本当の問題を解決するには一体どうしたらよいのでしょうか?

それを解決するにはまず、心の病には「根本原因」と「環境原因」があるということを知らなければなりません。

うつ病には「根本原因」と「環境原因」がある

うつ病は再発率がとても高い病気です。

例えばうつ病で休職した人の症状が良くなり、復職するとまた再発してしまったというケースは非常に多いものです。その理由は、うつ病になる原因を考えるとよくわかります。

物事には、必ず「根本原因」と「環境原因」があります。うつ病も例外ではありません。

根本原因とは

根本原因とは、文字通り心の根っこにあるもので、自分の親や家庭、もっとさかのぼると遺伝子の記憶にまで及びます。俗にいう「トラウマ(精神的外傷)」も根本原因に含まれます。

環境原因とは

環境原因とは、今、もしくは当時の状況や置かれている環境、そしてそのとき同じ時間帯を共にした人間関係のことです。例えば職場、学校、家庭内、ご近所付き合いなどが環境原因と言えるかもしれません。

根本原因と環境原因はセットで考えないと、本当の意味での解決には至りません。

うつ病で休職した際、その原因が職場環境であれば、休職によって会社に通わなくなるのでひとまず環境原因は取り除かれます。

そのため、一時的に調子が良くなる人も多いです。

しかし、いざ復職すると多くの人がうつ病を再発してしまうのは、同じ環境に戻るからだけではありません。

実は、根本原因が解消していないからなのです。
では、根本原因とはいったい何なのでしょうか?

うつ病の根本原因とは

よく真面目で几帳面な人や完璧主義な人、精神的に弱い人がうつ病になりやすいといわれています。

しかし、このような性格の人がすべてうつ病を発症するわけではありません。実はうつ病の根本原因は、過去の記憶にあるのです。

人間は自分にとって嫌な出来事が起きたとき、誰でも落ち込んだり、悩んだりするものです。

しかし、一度は落ち込んでも、すぐに気持ちを切り替えて前向きに考えられる人と、物事を悪いほうにばかり考えてしまい、自分を責め、つらく苦しい気持ちからいつまでも抜け出せない人がいます。

後者のようなものの見方や考え方は、環境原因が取り除かれただけでは直りません。

根本原因である過去の記憶を変えない限り、何度も再発してしまうことになるのです。

ほとんどの根本原因には親子関係が関わっている

そして、実は根本原因である過去の記憶の重要な部分を占めているのが、親との関わりであることが多いです。

親子関係というものは非常に複雑で根深いもので、DNAから考えれば先祖から連綿と続く根本原因でありながら、一緒に生活をしている場合などは同時に環境原因でもあります。

つまり、親子関係はそれだけ影響力が強いと言えます。

親子関係はかなり影響力が高いため、たとえ自分が独立して家を出て親から離れ、社会に出て働いていたとしても、そこには職場や友人関係などのいろいろな環境原因が待ち受けています。

自分にとって望ましくない現境に囲まれたとき、その環境によって、根本原因、つまり親との関係が顔を見せてしまうことがあります。

すべて親が悪いというわけではない

このように書くと、親が諸悪の根源のように思われてしまいがちですが、もちろんすべてがそうではありません。

また、最近では「毒親」「母が重い」「親ガチャ」などという言葉もよく見かけますが、親にすべての悪い原因があるかのような言葉の使われ方をしていますよね。

この記事を読んでいるあなたは、これらの言葉によって「親の育て方が悪いと子どもに影響し、やがてうつ病になる」と誤解しないでいただければと思います。

「原因=悪」ではありません。

「親が原因で良い人生を送ることができた」「この親のもとに育ったから、私は今こんなに幸せだと感じている」というケースも多々あります。

実際、YSこころのクリニックではそのような思いにたどりついて、うつ病が寛解された方もたくさんいらっしゃいます。

どんな親でも、あなたの親である事実を変えることはできません。

今、あなたがいるのは、まぎれもなく親のおかげです。親が原点、心の根っこなのです。そのことは忘れないでくださいね。

「今の自分」が変われば、過去も変わる

うつ病の根本原因は過去の記憶にあるとお話ししました。

そして、その過去の記憶の大部分に親子関係があります。それは、親との関係に問題があったと自覚している人だけではなく、自覚がない人も同じです。

うつ病を根本から解決するには、この根本原因である「過去の記憶」を変えるしかありません。

このように書くと、
「何をしても過去に起こったことは変えられないのでは?」
「催眠術でも施して、都合がいいように思い込ませるということですか?」
など、疑問に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではありません。

潜在意識の書き換えでもマジックでもなく、過去は変えられるのです。

では、いったいどうすれは過去を変えることができるのでしょうか?

過去に対する「とらえ方(見かた)」を変えてみる

確かに時間を巻き戻して、過去に起こった事実そのものを変えることはできません。

しかし、今の自分が変わることで、過去に対する「とらえ方(見かた)」が変わります。

それによって、過去に経験したことの意味が一気に変わります。これは例えると、オセロの黒を全部裏返して白にしてしまうほどの変化です。

過去に起こった事実は動かせなくても、つらい記憶や嫌な記憶が感謝の気持ちへと一変すれば、それは本当の意味で過去が変わったと言えるのではないでしょうか。

実際YSこころのクリニックでは過去の記憶が変わり、うつ病を克服した多くの人が「うつ病になってよかった」と言います。

今、とても苦しい状態にある人は、自分の過去をとてもそんな風には思えないことは、よく分かります。

しかし、過去が変われば現在が変わり、現在が変われば未来も変わります。

人の心は「過去の記憶」でできていると言います。

そうであれば、「過去の記憶」を変えることで、現在のつらい状況も変えられるのではないでしょうか?

現在のつらい状況が変われば、今、目の前で起きていることも変わり、確実に未来も変わっていきます。

今日の話があなたの参考になれば幸いです。

次回はうつ病の根本原因が親子関係だった実例をご紹介いたします。

ぜひご覧くださいね。

+*+*+*+*+*+*+*
もし、誰かに悩みを相談したいなら、YSカウンセリングセンターでしたら初回相談が無料です。お気軽にご相談くださいね。
初回無料相談LINE | YSカウンセリングセンター
+*+*+*+*+*+*+*